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涼宮ハルヒの憂鬱 第02話 涼宮ハルヒの憂鬱T
全セリフ+キャプチャ

注意事項
"■キョン"→ナレーション
"キョン"→登場人物
"(名前)"は回想シーン
■キョン
001.jpg(8253 byte)
サンタクロースをいつまで信じていたかなんて事はたわいもない世間話にもならないくらいのどうでもいい話だが、それでも俺がいつまでサンタなんていう想像上の赤服じーさんを信じていたかというと、これは確信を持って言えるが、最初から信じてなどいなかった。
002.jpg(10095 byte)
幼稚園のクリスマスイベントに現れたサンタは偽サンタだと理解していたし、おふくろがサンタにキスをしている所を目撃したわけでもないのにクリスマスにしか仕事をしないジジイの存在を疑っていた賢(さか)しい俺なのだが、はてさて、宇宙人や未来人や幽霊や妖怪や超能力者や、悪の組織やそれらと戦うアニメ的特撮的マンガ的ヒーロー達がこの世に存在しないのだということに気付いたのは相当後になってからだった。
いや本当は気付いていたのだろう。ただ気付きたくなかっただけなのだ。
003.jpg(12383 byte)
俺は心の底から宇宙人や未来人や幽霊や妖怪や超能力者や、悪の組織が目の前にふらりと出てきてくれることを望んでいたのだ。
しかし、現実ってのは意外と厳しい!
004.jpg(12205 byte)
世界の物理法則がよくできていることに感心しつつ、いつしか俺は、テレビのUFO特番や心霊特集をそう熱心に見なくなっていた。
005.jpg(9491 byte)
宇宙人?未来人?超能力者?そんなのいるわけねぇ。でもちょっといてほしいみたいな、最大公約数的な事を考えるくらいにまで俺も成長したのさ。
006.jpg(8013 byte)
中学を卒業するころには、俺はもうそんなガキみたいな夢を見ることからも卒業して、この世の普通さにも慣れていた。
007.jpg(11125 byte)
俺はたいした考えも無く高校生になり、そいつと・・・出会った
ハルヒ
008.jpg(5843 byte)
「東中出身、涼宮ハルヒ。ただの人間には興味ありません。
009.jpg(9645 byte)
この中に、宇宙人・未来人・異世界人・超能力者がいたら、私のところに来なさい。以上」
クラス
010.jpg(12093 byte)
「・・・・・・・・・」
■キョン
011.jpg(8669 byte)
これ、笑うとこ?
012.jpg(8373 byte)
えらい美人がそこにいた
キョン
011.jpg(8669 byte)
「あ・・・はぁ・・・」
ハルヒ
013.jpg(9635 byte)
「ん・・・」
岡部先生
014.jpg(9915 byte)
「・・・ああ。では次」
■キョン
015.jpg(8738 byte)
誰もが冗談だと思った。
016.jpg(5272 byte) 017.jpg(6159 byte)
結果から言うと、それはギャグでも笑いどころでもなかった。
ハルヒはいつも大マジなのだ。
018.jpg(9737 byte)
こうして俺たちは出会っちまったぁ・・・。しみじみと思う。偶然だと信じたいと

OP
019.jpg(7631 byte) ♪冒険でしょでしょ?

■キョン
020.jpg(10831 byte)
涼宮ハルヒは、黙ってじーっと座っている限りでは、一美少女高校生にしか見えなかった。
021.jpg(10877 byte)
たまたま席が真ん前だったという地の利を生かして、お近づきになっとくのもいいかな〜と一瞬血迷った俺を、誰が責められよう。
キョン
022.jpg(13783 byte)
「なぁ」
ハルヒ
「ん」
キョン
「初っ端の自己紹介のアレ、どの辺りまで本気だったんだ?」
ハルヒ
023.jpg(11343 byte)
「・・・」
キョン
024.jpg(9179 byte)
「・・・」
ハルヒ
025.jpg(11380 byte)
「初っ端のアレって何」
キョン
「いや、だから、宇宙人がどうとか・・・」
ハルヒ
023.jpg(11343 byte)
「・・・あんた宇宙人なの?」
キョン
「違うけどさ・・・」
ハルヒ
025.jpg(11380 byte)
「違うけどなんなの」
キョン
026.jpg(11159 byte)
「ぅ、あぃや、なんもない」
ハルヒ
027.jpg(10209 byte) 028.jpg(9460 byte)
「だったら話し掛けないで。時間の無駄だから。ふんっ」

谷口
029.jpg(8639 byte)
「もしあいつに気があるんだったら、悪いことは言わん。止めとけ」
030.jpg(10030 byte)
「中学で涼宮と三年間同じクラスだったから知ってるんだがな。あいつの奇人ぶりは常軌を逸してる」
国木田
「あの自己紹介?」
谷口
「そう。中学時代にもわけのわからん事を散々やり倒していたなぁ。有名なのが校庭落書き事件。」
キョン
「なんだそりゃ」
谷口
「石灰で白線引く道具があるだろ?あれ何つーんだっけ?あ、まぁいいや。
 それで校庭にでかでかとけったいな絵文字を書きやがった事がある。
 しかも夜中の学校に忍び込んで。」
キョン
031.jpg(11443 byte)
「その犯人があいつだったってわけか」
谷口
032.jpg(10782 byte)
「本人がそう言ったんだから間違いない。
033.jpg(6680 byte)
朝教室に行ったら、机が全部廊下に出されていたこともあったなぁ。
034.jpg(11483 byte)
校舎の屋上に星マークをペンキで描いたり、学校中に変なお札をベタベタ貼りまくられたこともあった」
谷口
■キョン
035.jpg(6400 byte) 036.jpg(6473 byte)
「キョンシーが顔に貼っつけてるようなやつな」
何やってんだ・・・?こいつ・・・。
谷口
037.jpg(12204 byte)
「意味わかんねぇよ・・・」

谷口
038.jpg(10624 byte)
「でもなぁ、あいつモテるんだよなぁ。なんせツラがいいしさ。
 おまけにスポーツ万能で、成績もどちらかといえば優秀なんだ。
039.jpg(9369 byte)
 ちょっとばかし変人でも黙って立ってたらそんなことわかんねぇし」
国木田
「それにも何かエピソードがあるの?」
谷口
040.jpg(8214 byte) 041.jpg(8403 byte)
「一時期はとっかえひっかえってやつだったなぁ。
042.jpg(10331 byte)
 俺の知る限り、一番長く続いて一週間。
 最短では告白してOKした五分後に破局してた、なんてのもあったらしい。」
(ハルヒ)
043.jpg(11349 byte)
「普通の人間の相手をしてる暇は無いの!」
キョン
044.jpg(10322 byte)
「・・・」
国木田
「・・・」
谷口
045.jpg(10482 byte)
「ん?い!ぁ!聞いた話だって!!マジで!
 なんでか知らねーけど、告られて断るってことをないんだよ、あいつは。
046.jpg(8990 byte)
 だからな。お前が変な気を起こす前に言っておいてやる。やめとけ。」
■キョン
047.jpg(10527 byte)
やめとくも何も、そんな気は無いんだが

谷口
048.jpg(16198 byte)
「俺だったらそうだなぁ・・・。このクラスでの一押しは・・・アイツだな」
国木田
「ん?」
谷口
049.jpg(11031 byte)
「朝倉涼子。一年の女の中でもベスト3には確実に入るね」
キョン
050.jpg(16096 byte)
「一年の女子全員を、全員チェックでもしたのか?」
谷口
051.jpg(16225 byte)
「おーぅよ!AからDまでランク付けして、そのうちAランクの女はフルネームで覚えたぜ」
国木田
「朝倉さんがそのAなわけ」
谷口
052.jpg(15092 byte)
「AAランクプラスだな。あれはきっと性格までいいに違いない」
キョン
053.jpg(11530 byte)
「うぅん・・・」
ハルヒ
054.jpg(11543 byte)
「はぁ!はぁ!はぁ!はぁ!はぁ!」
男子
055.jpg(16018 byte)
「はぁえぇぇ・・・」
■キョン
056.jpg(14722 byte)
この時期、涼宮ハルヒもまだ大人しい頃合で、俺にとっても心休まる月だった。
しかしながら、ハルヒの奇矯な振る舞いはこのころから徐々に片鱗を見せていたと言うべきだろう。

■キョン
058.jpg(8431 byte)
というわけで、片鱗その1ー。髪型が毎日変わる。
。曜日が進むごとに髪を結ぶ箇所が増えている。
月曜日にリセットされた後は金曜日までひとつづつ
059.jpg(8717 byte)
果たして日曜日はどんな頭になっているんだ?見てみたい気もする。
061.jpg(11550 byte)
片鱗その2。体育の授業は男女別に行われる。
062.jpg(9615 byte)
着替えは女が奇数クラス、男が偶数クラスに移動してすることになっているのだが、まだ男子が残っているのにもかかわらずやおらセーラー服を脱ぎだしやがった!
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どうやら、男子生徒のことはじゃがいもくらいにしか思ってないらしい。
064.jpg(13805 byte)
片鱗その3。呆れることに、ハルヒはこの学校に存在するあらゆるクラブに仮入部していたのだった。
運動部からは例外なく熱心に入部を勧められ、その全てを断って毎日参加する部活動を気まぐれに変えた挙句、結局どこにも入部することはなかった。
065.jpg(10068 byte)
何がしたいんだろうなぁ、こいつはよぉ。

■キョン
066.jpg(11096 byte)
そんなこんなをしながらゴールデンウィークが明けた一日目。
谷口
「よっ!キョーン」
キョン
「よ」
■キョン
067.jpg(10651 byte)
ちなみに・・・、キョンってのは俺のあだ名だ。いい加減にやめてもらいたいのだが。

キョン
068.jpg(7281 byte)
「あぁ、今日は水曜日か」
■キョン
などと考えつつ、魔がさしてしまったんだろう。それ以外に思い当たる節がない。
キョン
069.jpg(10496 byte)
「曜日で髪型変えるのは、宇宙人対策か?」
■キョン
涼宮ハルヒに話し掛けていた。
ハルヒ
070.jpg(10492 byte)
「いつ気付いたの?」
キョン
「うーん、ちょっと前」
ハルヒ
071.jpg(9865 byte)
「あ、そう。・・・・・・私思うんだけど、曜日によって感じるイメージってそれぞれ異なる気がするのよね。
 色で言うと、月曜が黄色。火曜が赤で、水曜が青で、木曜が緑。金曜が金色で、土曜が茶色。日曜は白よね」
■キョン
初めて会話が成立したような気がする。
キョン
「なんとなくわかるような気もするが。つーことは数字にしたら、月曜日が0で日曜が6なのか」
ハルヒ
「そ」
キョン
「俺は、月曜は1って感じがするけどなぁ」
ハルヒ
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「あんたの意見なんて誰もきいてない!」
キョン
「そうかい」
ハルヒ
078.jpg(10437 byte)
「・・・」
ハルヒ
キョン
073.jpg(10130 byte)
「・・・」
「・・・」
ハルヒ
074.jpg(11881 byte)
「・・・」
キョン
075.jpg(8812 byte)
「むぅ・・・」
ハルヒ
074.jpg(11881 byte)
「・・・」
キョン
076.jpg(8830 byte)
「ん」
ハルヒ
074.jpg(11881 byte)
「・・・」
キョン
077.jpg(8817 byte)
「うぅぅ・・・ん・・・」
ハルヒ
073.jpg(10130 byte)
「私、あんたとどこかで会ったことある?ずっと前に」
キョン
「いーや」
ハルヒ
079.jpg(10035 byte)
「はぁ」
■キョン
080.jpg(9058 byte)
きっかけ。なんてのは大抵どうってことないものなんだろうけども、まさしくこれがきっかけになったんだろうなぁ。
しかし、ハルヒがまともな返答をよこしたことには驚きだ。 てっきり、うるさい・バカ・だまれ・どうでもいいでしょそんなこと、といわれるものばかりだと思っていたからなぁ。

■キョン
081.jpg(8548 byte) 082.jpg(8837 byte)
だから。ハルヒが翌日長かった髪をバッサリ切って登場した時には、結構俺は動揺した。
それにしたって、俺が指摘した次の日に短くするってのも短絡的過ぎないか?おい。
ハルヒ
083.jpg(10920 byte)
「ん。・・・別に」

■キョン
084.jpg(9090 byte)
あれ以来。ホームルーム前のわずかな時間にハルヒと話すのは日課になりつつあった。
キョン
「ちょいと小耳に挟んだんだけどな。付き合う男、全部ふったって本当か?」
ハルヒ
085.jpg(10485 byte)
「何であんたにそんな事言われなくちゃいけないのよ。
 何を聞いたか知らないけど、まぁいいわ。たぶん全部本当だから」
キョン
086.jpg(11746 byte)
「一人くらい、まともに付き合おうとか思うやつがいなかったのか」
ハルヒ
087.jpg(10219 byte)
「全然ダメ。どいつもこいつもアホらしいほどまともなやつだったわ。
 宇宙人でも未来人でも超能力者でもないし」
■キョン
そりゃ普通そうだろ。
ハルヒ
088.jpg(10533 byte)
「あと、告白がほとんど電話だったのは何なのあれ!?
 そういう大事なことは面と向かって言いなさいよ!」
キョン
089.jpg(9477 byte)
「まぁそうかなぁ。俺ならどっかに呼び出して言うが」
■キョン
一応同意しておこう。
ハルヒ
088.jpg(10533 byte)
「そんなことはどうでもいいのよ!」
■キョン
どっちなんだよ
ハルヒ
090.jpg(10872 byte)
「問題はね。くだらない男しかこの世に存在しないのかどうなのってことよ。
 ほんと。中学時代はずっとイライラしっぱなしだった。」
キョン
091.jpg(12405 byte)
「じゃ、どんな男ならよかったんだ。やっぱり宇宙人か?」
ハルヒ
「宇宙人。もしくはそれに準じる何かねぇ。とにかく普通の人間でなければ男だろうが女だろうが」
キョン
「どうしてそんなに人間以外の存在にこだわるんだ?」
ハルヒ
092.jpg(10345 byte)
「そっちのほうが、面白いじゃないの!」
キョン
「はぁ・・・」

キョン
093.jpg(14701 byte)
「ん、んぁぁ・・・」
谷口
094.jpg(10845 byte)
「おい、キョン!お前どんな魔法を使ったんだ?」
キョン
「何の話だ?」
谷口
095.jpg(9979 byte)
「俺涼宮があんなに長い間しゃべってるの初めて見るぞ。お前何言ったんだ」
■キョン
096.jpg(9357 byte)
さて何だろう。適当なことしか聞いていないような気がするんだが・・・
谷口
097.jpg(9481 byte)
「驚天動地だ」
国木田
098.jpg(12288 byte)
「昔からキョンは変な女が好きだからね〜」
キョン
099.jpg(8074 byte)
「誤解を招くようなことを言うな」
朝倉
100.jpg(8987 byte)
「わたしも聞きたいな」
101.jpg(11978 byte)
「わたしがいくら話しかけてもなーんにも答えてくれない涼宮さんが、どうしたら話すようになるのか。
 コツでもあるの?」
キョン
102.jpg(12252 byte)
「・・・。わからん」
朝倉
101.jpg(11978 byte)
「ふーん。でも安心した。涼宮さん、いつまでもクラスで孤立したままじゃ困るもんね。
 一人でも友達ができたのはいいことよね」
キョン
「友達ねぇ」
朝倉
103.jpg(9644 byte)
「その調子で涼宮さんをクラスにとけこめるようにしてあげてね。
 せっかく一緒のクラスになったんだから、みんな仲良くしていきたいじゃない? よろしくね」
■キョン
と、言われてもな。
朝倉
104.jpg(9320 byte)
「これから何か伝えることがあったら、あなたから伝えてもらうようにするから」
キョン
105.jpg(11916 byte)
「う〜〜ぅん、っだが待てよ!俺はあいつのスポークスマンでもなんでもないぞ!」
朝倉
106.jpg(9857 byte)
「おねがい」

■キョン
107.jpg(14904 byte)
席替えだそうだ。
ゴーフルの缶に入れられたクジを引いた俺は、窓際後方二番目というなかなかのポジションを獲得した!
さらばハルヒ〜。フォーエバ〜。
108.jpg(10491 byte)
偶然だよな。
キョン
「全部のクラブに入ってみたってのは本当なのか?どこか面白そうな部があったら教えてくれよ」
ハルヒ
109.jpg(10470 byte)
「無い。全然」
■キョン
即答しやがった。
ハルヒ
110.jpg(10787 byte)
「全然無い!」
■キョン
どうやらこいつの口癖は、"全然"のようだ。
ハルヒ
111.jpg(13451 byte)
「高校に入れば少しはマシかと思ったけど、これじゃ義務教育時代となんも変わんないわね。
 入る学校間違えたかしら」
■キョン
何を基準に学校選びをしているのだろう。
ハルヒ
112.jpg(10600 byte)
「ミステリ研究会ってのがあったのよ。」
キョン
「へぇ。どうだった」
ハルヒ
113.jpg(10691 byte)
「笑わせるわ。今まで一回も事件らしい事件に出くわさなかったって言うんだもの。
 部員もただのミステリ小説オタクばっかで、名探偵みたいなやつもいないし。」
キョン
「そりゃそうだろ」
ハルヒ
114.jpg(11704 byte)
「超常現象研究会にもちょっと期待してたんだけど、ただのオカルトマニアの集まりでしかないのよ。
 どう思う!?」
キョン
「どうも思わん」
ハルヒ
115.jpg(10668 byte)
「んぁ〜もう!つまんな〜い!!
116.jpg(10192 byte)
これだけあれば少しは変なクラブがあってもよさそうなのに」
キョン
117.jpg(10960 byte)
「無いもんはしょうがないだろう?
 結局のところ、人間はそこにあるもので満足しなければならないのさ」
ハルヒ
118.jpg(10528 byte)
「・・・」
キョン
119.jpg(11249 byte) 120.jpg(9524 byte)
「言うなれば、それをできない人間が発見や発明やらをして、文明を発達させてきたんだ。
121.jpg(11004 byte) 122.jpg(9928 byte)
 空を翔びたいと思ったから飛行機作ったし、楽に移動したいと思ったから車や列車を生み出したんだ。
 でもそれは一部の人間の才覚や発想によって初めて生じたものであり、つまり、天才がそれを可能にしたわけだ。
 123.jpg(10563 byte)
 凡人たる我々は人生を凡庸に過ごすのが一番であってだな・・・」
ハルヒ
124.jpg(12190 byte)
「うるさい!」
キョン
125.jpg(10597 byte)
「ん?」
ハルヒ
126.jpg(11062 byte)
「ふんっ」
ハルヒ
キョン
127.jpg(11595 byte)
「・・・」
「・・・」
■キョン
もしかしたら、この会話がネタ振りだったのかもしれない。

■キョン
128.jpg(8289 byte)
それは突然やって来た。
ハルヒ
129.jpg(6247 byte)
「っっ!」
キョン
130.jpg(10928 byte) 131.jpg(11773 byte)
「うぅぉぉぉあっ!!んがっ!はっ!
132.jpg(13251 byte)
はぅ〜ん」
133.jpg(11061 byte)
「何しやがる!!」
ハルヒ
134.jpg(11970 byte)
「気がついた!!」
キョン
135.jpg(10743 byte)
「何に・・・」
ハルヒ
「どーしてこんな簡単なことに気がつかなかったのかしら!」
キョン
「何が」
ハルヒ
136.jpg(14023 byte)
「無いんだったら自分が作ればいいのよ!」
キョン
137.jpg(11227 byte)
「だから何を」
ハルヒ
138.jpg(12883 byte)
「部活よ!!」
キョン
「ああぁ・・・」
139.jpg(9945 byte)
「わかった。まー今は落ち着け」
ハルヒ
「何その反応。もうちょっとあんたも喜びなさいよ、この発見を」
キョン
140.jpg(15874 byte)
「は。今は授業中だ」
生徒一同
141.jpg(13456 byte)
「あはははは・・・・・・・・・」
キョン
142.jpg(12442 byte)
「ん〜」

キョン
143.jpg(36482 byte)
「あ〜!ちょっこら!あ〜!あ〜!」
ハルヒ
144.jpg(8881 byte)
「協力しなさい」
■キョン
145.jpg(8026 byte)
カツアゲされてるような気分だぜ。
キョン
146.jpg(8059 byte)
「何を協力するって?」
ハルヒ
「あたしの新クラブ作りよ」
キョン
147.jpg(8603 byte)
「なぜ俺がお前の思いつきに協力しなければならんのか、それをまず教えてくれ」
ハルヒ
148.jpg(11424 byte)
「あたしは部室と部員を確保するから、あんたは学校に提出する書類を揃えなさい」
■キョン
聞いちゃいない・・・。
キョン
149.jpg(8821 byte)
「何のクラブを作るつもりなんだ?」
ハルヒ
「どうでもいいじゃないのそんなの!とりあえずまず作るのよ!
 いい?今日の放課後までに調べておいて。あたしもそれまでに部室を探しておくから!いいわね?」
ハルヒ
150.jpg(8943 byte)
「ふっ!」

キョン
151.jpg(48954 byte)
「いいっ!?また!ちょっと待てっ!」
ハルヒ
152.jpg(10344 byte)
「んっ!」
153.jpg(10802 byte)
「これからこの部屋が我々の部室よ!」
キョン
154.jpg(9619 byte)
「ちょい待て。どこなんだよここは。」
ハルヒ
155.jpg(11076 byte)
「文化部の部室棟よ。美術部や吹奏楽部なら美術室や音楽室があるでしょ?
 そういう特別教室を持たないクラブや同好会が集まってるのがこの部室棟。通称"旧舘"。
 この部屋は文芸部!」
キョン
「じゃあ文芸部なんだろ?」
ハルヒ
158.jpg(9275 byte) 159.jpg(10459 byte)
「でも今年の春に3年生が卒業して、部員0。
 新たに誰かが入部しないと休部が決定していた唯一のクラブなのよ。で、この子が一年生の新入部員。」
長門
160.jpg(9730 byte)
「・・・」
キョン
161.jpg(10684 byte)
「じゃあ、休部になってないじゃないか」
ハルヒ
「ふん。似たようなもんよ!一人しかいないんだから」
キョン
キョンの逡巡
「あの子はどうするんだよ?」
ハルヒ
確認済み
「別にいいって言ってたわよ?」
キョン
「本当かそりゃ」
ハルヒ
ハルヒの認識
「昼休みに会ったときに"部室貸して"って言ったら"どうぞ"って。本さえ読めればいいらしいわ」
ハルヒの認識
「変わってるといえば変わってるわね」
■キョン
ハイ。お前が言うな。
長門
長門有希自己紹介
「長門有希」
キョン
キョンの説得
「長門さんとやら。こいつはこの部屋をなんだかわからん部の部室にしようとしてんだぞ。
 それでもいいのか?」
長門
長門有希
「いい」
キョン
キョンの説得
「あいやー、しかし!たぶんものすごい迷惑かけると思うぞ〜」
長門
長門有希
「別に」
キョン
キョンの説得
「そのうち、追い出されるかもしれんぞ?」
長門
長門有希
「どうぞ」
ハルヒ
170.jpg(9978 byte)
「ふふーん。っま!そういうことだから!これから放課後この部屋に集合ね!
 絶対来なさいよ?
171.jpg(12329 byte)
 来ないと・・・
172.jpg(11762 byte)
 死刑だから!!」
キョン
173.jpg(9774 byte)
「わかったよ」
■キョン
174.jpg(9322 byte)
死刑はいやだからな。

■キョン
175.jpg(12662 byte)
で、次の日。
ハルヒ
177.jpg(10282 byte) 176.jpg(12849 byte)
「先に行ってて!」
キョン
178.jpg(11772 byte)
「・・・」

キョン
179.jpg(8563 byte)
「何、読んでんだ?」
長門
181.jpg(9969 byte)
「・・・」
キョン
180.jpg(8588 byte)
「面白い?」
長門
179.jpg(8563 byte)
「・・・・・・ユニーク」
キョン
「どういうとこが?」
長門
179.jpg(8563 byte)
「・・・・・・全部」
キョン
「本が、好きなんだなぁ」
長門
179.jpg(8563 byte)
「・・・・・・割と」
キョン
「そ、そうか」
キョン
長門
「・・・」
「・・・」
■キョン
182.jpg(8647 byte)
帰っていいかなぁ、俺。
ハルヒ
183.jpg(9766 byte)
「ん!」
184.jpg(11232 byte)
「やぁ〜、ごめんごめん遅れちゃって。捕まえるのに手間取っちゃって」
みくる
185.jpg(13096 byte)
「ひえぇぇ、ふぅぅん」
■キョン
186.jpg(9958 byte)
またしても少女だった。しかもすんんげぇ美少女だった。
みくる
187.jpg(8422 byte)
「なんなんですか・・・?ここ、どこですか・・・?何で私連れてこられたんですか?」
188.jpg(10250 byte)
「なんで、か、か、鍵を閉めるんですかぁ!?一体何を・・・!」
ハルヒ
189.jpg(7507 byte)
「黙りなさい」
みくる
190.jpg(8221 byte)
「んきゅ・・・」
ハルヒ
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「紹介するわ!朝比奈みくるちゃんよ!」
キョン
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「はぁ」
みくる
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「はわわわぁ」
長門
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「・・・」
ハルヒ
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「ふぅん」
■キョン
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紹介、終わりかよ
キョン
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「どこから拉致ってきたんだ?」
ハルヒ
「そんなことしないわ。任意同行よ」
キョン
「似たようなもんだ」
ハルヒ
「2年の教室でボンヤリしてるところを捕まえたの。
 あたし休み時間には校舎を隅々まで歩くようにしてるから、何回か見かけて覚えてたわけ」
■キョン
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休み時間教室にいないと思ったら、そんなことしていたのか・・・。
キョン
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「あ、じゃこの人は上級生じゃないか」
ハルヒ
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「それがどうかしたの?」
キョン
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「まあいい。ええと・・・朝比奈さんか。なんでまたこの人なんだ」
ハルヒ
「まあ見てごらんなさいよ。」
みくる
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「ひっ!ぅん?」
ハルヒ
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「めちゃめちゃ可愛いでしょう!?」
■キョン
危ない誘拐犯のようなことを言い出した。
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「あたしね、萌えってけっこう重要なことだと思うのよね」
キョン
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「・・・・・・。すまん。何だって」
ハルヒ
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「萌えよ!萌え!いわゆる一つの萌え要素!
 基本的にねなにかおかしな事件が起こるような物語にはこういう萌えでロリっぽいキャラが一人はいるものなのよ!」
■キョン
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ふぅん・・・。
みくる
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「あ・・・」
ハルヒ
みくる
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「それだけじゃないのよ!ふっ」
「ふゎぁ」
みくる
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「へ?
212.jpg(12061 byte)213.jpg(10271 byte)
どひぇえええ!」
ハルヒ
みくる
みくる腕振り
「ちっこいくせにもほら、あたしより胸でかいのよ!ロリ顔で巨乳。これも萌えの重要要素の一つなのよ!」
「ふぁ!ふぁ!ふゎぁああ!」
■キョン
知らん。
ハルヒ
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「あー、ホントにおっきいなー。なんか腹立ってきたわ。こんな可愛らしい顔してあたしよりおっきいなんて!」
長門
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「・・・」
キョン
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「アホかお前は」
ハルヒ
みくる
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「でもめっちゃデカイのよ?マジよ?あんたも触ってみる?」
「はうぅ」
みくる
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「ひっ!」
キョン
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「遠慮しとく。すると何か?
 お前はこの・・・朝比奈さんが可愛いくて小柄で胸が大きかったからという理由なだけでここに連れてきたのか?」
ハルヒ
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「そうよ!」
■キョン
真性のアホだ、コイツ。
ハルヒ
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「こういうマスコット的キャラも必要だと思って。」
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「みくるちゃん。あなた他に何かクラブ活動してる?」
みくる
「あの・・・、書道部に・・・」
ハルヒ
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「じゃあそこ辞めて。我が部の活動の邪魔だから」
キョン
「!」
みくる
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「・・・・・・ぁ・・・・・・あ!」
長門
194.jpg(8419 byte)
「・・・」
みくる
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「あ!そっか・・・。わかりました」
■キョン
何がわかったんだろう
みくる
「書道部は辞めて、こっちに入部します。 でも!文芸部って何をするところなのかよく知らなくて」
ハルヒ
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「我が部は文芸部じゃないわよ」
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「え?」
キョン
「ここの部室は、一時的に借りてるだけです。
 あなたが入らされようとしているのは、そこの涼宮がこれから作る活動内容不定で名称不明の同好会ですよ」
キョン
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「ちなみにあっちで座って本を読んでるのが、本当の文芸部員です」
みくる
「はぁ」
ハルヒ
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「大丈夫!名前ならたった今考えたから!」
キョン
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「・・・言ってみろ」

■キョン
231.jpg(6744 byte) 232.jpg(7628 byte)
皆の衆お知らせしよう。新しく発足するクラブの名前は今、ここに決定した!
ハルヒ
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「SOS団!!」
キョン
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「!」
みくる
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「!」
長門
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「・・・」
キョン
みくる
長門
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「・・・」
「・・・」
「・・・」
■キョン
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"世界を大いに盛り上げるための涼宮ハルヒの団"。
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略してSOS団である。そこ、笑っていいぞ。
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本来なら、"世界を大いに盛り上げるための涼宮ハルヒの同好会"とでもすべきなんだろうが、何しろまだ同好会の体(てい)すらなっていないうえに、何をする集団なのかも分からないのである。
ハルヒ
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「だったら団でいいじゃない!」
キョン
みくる
長門
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「・・・」
「・・・」
「・・・」
■キョン
意味不明なハルヒの一言により、めでたくそのように決まった。
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好きにしろよ・・・もう・・・。

ED
243.jpg(14244 byte) ♪ハレ晴レユカイ

ハルヒ
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「次回、涼宮ハルヒの憂鬱第2話!」
キョン
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「違う。次回、涼宮ハルヒの憂鬱第3話。涼宮ハルヒの憂鬱U。
 少しは人の話聞きなさい。お楽しみに」

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